Home // マンガで法律解説 // ストックオプションとは(11/11)

ストックオプションとは(11/11)


 

kaisha13

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(マンガ:まんがで気軽に経営用語 様)

 

 

なかなか冷静な女の子ですね。

 

はてさて、実はストックオプションについては、「新株予約権」の用語解説において、かなり丁寧に説明しちゃったのですが、少しだけ異なる切り口で説明してみます。

 

ストックオプションというのは、業績連動型報酬(インセンティブ報酬)とされているものです。
役員さんや従業員など、実際に業務に携わっている人達に、「一定の価格で株式を買うことが出来る権利」である新株予約権を無料あるいは格安で配布し、自分が頑張れば頑張るほど、自分自身の財産が増えるぞ!頑張ろう!と思わせよう、というものです。

 

お堅い表現で言えば、ストックオプションの付与とは、「会社が役員や従業員などに、職務執行の対価として、株式を受け取る権利を付与することをいう」、ということになります。

 

【商品紹介コーナー】
 『法律用語ゼミ』
 色んな法律用語の解説をしている音声作品です。各種資格試験や法学部の定期試験対策の入門として、雑学を増やすツールとして、あるいは単なる息抜きにいかがでしょうか?
 下記は、iTunes内の商品紹介へのリンクです。各トラックの最初の30秒ほどが、サンプルとして聞けるようになっています。
https://itunes.apple.com/jp/album/fa-lu-yong-yuzemi/id858331309
 商品紹介コーナーでした!

 

 

(もう一歩前へ)

 

ストックオプションを考える上で大事なのは、従業員に与える場合は、ある程度自由にできるけれど、取締役に与える場合は、慎重な手続きを経なければならない、ということです。

 

ざっくりと言えば、会社の利益が働き手の利益とは必ずしもならなかった状況を変え、会社の利益と働き手の利益のベクトルを同じにして、働き手のやる気を出させるツールがストックオプションでした。

 

しかし、取締役の場合は、ベクトルが同じとなったことを悪用して、度を超えて、他の株主の利益を蝕んでまで自分の利益を図るおそれがあります。

 

例えば、かなり有利な条件のストックオプションを自分に発行してみたり、短期的に株価を高くなるように操作し、付与されていたストックオプションを株式に換えて売り抜けようとしてみたり、というような具合です。

 

そこで、会社法は、ストックオプションも「職務執行の対価として株式会社から受ける財産上の利益」であり、「報酬等」に該当するものとして、「お手盛り防止」を旨とした取締役の報酬規制(会社法361条)をかけています。
報酬規制にかかってくるということは、取締役に付与するストックオプションの枠組みは、「株主総会の決議」によって決める必要がある、ということです。

Posted in マンガで法律解説

Comments are closed.

Top