問題:(司法試験平成元年度第1問改題)Aは、Bに対し、自己の所有する中古のテレビを贈与することを約し、Bへの送付をCに委託した。ところが、Cによる輸送の途中、Dがこのテレビを盗み、Eに売り渡した。Eは、このテレビが盗品であることについて善意・無過失であった。Bは、Eに対してテレビの引渡しを請求することができるだろうか。Bによる請求の根拠と、本事例において請求できるか否かを40字程度で記述しなさい。
(空欄を補充してください)
Bは、契約と同時に所有権を取得しているものと考えられるため、中古テレビの所有者である。そのため、所有権に基づく物権的請求権としての(①7文字以内)を行使し、中古テレビの引渡しをEに求めることができる。この結論は、Eが(②4文字)の要件を満たしていたとしても異なるところはない。何故なら、193条は盗品については、2年間は所有権が移転しないことをも前提として規定しており、BはEの要件充足の有無にかかわらず、所有者だからである。
(解答例)
①返還請求権
②即時取得
(採点基準)
①返還請求権のみ10点。
②即時取得のみ10点。