Home // 40字対策 // オリジナル問題(行政法) // 理由の提示の趣旨(初級)

理由の提示の趣旨(初級)


問題:(司法試験平成9年度第2問改題)Aは建築許可の申請をB行政庁に提出したが、Bは、申請拒否処分をなした。この際、Bによる申請拒否処分の理由の記載が不十分であったが、Aはこの拒否の理由について実は十分に知っていた。駄目でもともとというつもりで申請していたのである。このような場合に、なおB行政庁の拒否処分は違法であると構成するためには、行政手続法81項が規定する理由の提示の趣旨に遡って考慮する必要がある。そこで、理由の提示の趣旨を2つ挙げ、「本事例においては、前者の趣旨が未だ満たされていないため、81項に反する」という文章の前にくるものとして適切な文章を40字程度で記述しなさい。

 

(下記の問題解説の文章に選択肢が含まれているので、正しいと思う選択肢を選んでいってください。アプリでタッチすれば次々と文章が流れていく形式を想定しておりましたので、選択肢の直後に解答がある場合もございますが、それはご了承ください。)

 

本問は、理由の提示の趣旨を扱った問題である。

行政手続法において、理由の提示は申請拒否処分に対するものである81項と、不利益処分に対するものである141項の2つあるが、細かい要件は違うものの趣旨は同様と考えてよい。

 

さて、理由の提示には、2つの趣旨がある。

 

1つめは、理由を提示すべきことを制度として構築することによって、行政側にプレッシャーをかけることである。

 

つまり、行政庁の判断の慎重と合理性を担保して、

(①その裁量権の範囲を縮小させる②その意識を高めさせる③その恣意を抑制する④その裁量権の範囲を拡大させる)ことが趣旨である。

 

2つめは、理由の提示を義務付けることで、申請拒否された者や不利益処分された者がそれを争う機会を与えることである。

 

つまり、処分の理由を名宛人に知らせることにより、

(①出訴の猶予を与える②不服の申し立てに便宜を与える③再考の余地を与える④行政庁と交渉する機会を与える)ためである。

 

以上が解答に必要な範囲の知識であり、ここからは本問への解答という観点から見れば、余談である。

 

ただ、これも試験に出てもおかしくないのだが、以上のような理由付記の趣旨から、判例は理由付記としてどれくらいの記述が求められるか定式化している。

 

すなわち、判例によれば、いかなる根拠に基づいていかなる法規を適用して拒否処分がなされたかを申請者においてその記載自体から了知しうるもの、である必要がある。

 

そして、書面による処分の場合には、いかなる事実関係についていかなる審査基準を適用したかについても、申請者においてその記載自体から了知しうるものでなければならない。

 

特に、「申請者において」と、「記載自体から」というフレーズはキーフレーズであると思われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(解答)

③②

220点。均等配点。

Top