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付随的義務(初級)


問題:(完全オリジナル問題)近年判例は、債務不履行責任を拡大させている。契約によって生じた中心的な債務についての不履行を問題とするにとどまらず、中心的な債務に付随する債務を設定し、その不履行までをも問題とするようになっている。このような付随義務の代表例であり、ある法律関係に基づいて特別な社会的接触の関係に入った当事者間において発生することが判例によって承認されている義務の名称とその内容は何か。問題文の記述を前提に、40字程度で記述しなさい。

 

(下記の問題解説の文章に選択肢が含まれているので、正しいと思う選択肢を選んでいってください。アプリでタッチすれば次々と文章が流れていく形式を想定しておりましたので、選択肢の直後に解答がある場合もございますが、それはご了承ください。)

 

完全な知識問題である。

 

問題文にあるように、判例は中心的な債務に付随する義務を設定することがある。この付随義務は、

(①権利濫用②公序良俗③信義則④公平)

から導かれる義務であると総称できる。

 

付随義務の設定は、従来の契約責任や不法行為責任の理論構成では救済できなかった被害者を救済することにその意図がある。

 

さて、本問が直接問うているのは、ある法律関係に基づいて特別な社会的接触の関係に入った当事者間において認められる義務である。

 

この義務とは、

(①履行補助者の義務②安全配慮義務③契約締結上の義務④特別社会関係義務)である。

 

ちなみに、特別な社会的接触の関係というのは、分かりにくい表現ではあるが、典型的には契約関係である。

 

安全配慮義務が問題となった当初は、自衛隊の事故に関するものが多く、契約関係だけでなく、国と自衛隊員という特殊な権力関係をも含めた関係を定義するために、特別な社会的接触の関係と表現されているのである。

 

さて、安全配慮義務の内容であるが、判例は、ある法律関係に基づいて特別な社会的接触の関係に入った当事者間において、当該法律関係の付随義務として当事者の一方又は双方が相手方に対して信義則上負う義務と表現している。これが答えである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(解答)

③②

220点。均等配点。

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