問題:次の文章は遺言に関する相談者と回答者の会話である。〔 〕の中に、どのような請求によって、何について遺言を失効させるかを40字程度で記述しなさい。
相談者 「今日は遺言の相談に参りました。私は夫に先立たれて独りで生活しています。亡くなった夫との間には息子が一人おりますが、随分前に家を出て一切交流もありません。私には、少々の預金と夫が遺してくれた土地建物がありますが、少しでも世の中のお役に立てるよう、私が死んだらこれらの財産一切を慈善団体Aに寄付したいと思っております。このような遺言をすることはできますか。」
回答者「もちろん、そのような遺言をすることはできます。ただ「財産一切を慈善団体Aに寄付する」という内容が、必ずしもそのとおりになるとは限りません。というのも、相続人である息子さんは、〔 〕からです。そのようにできるのは、被相続人の財産処分の自由を保障しつつも、相続人の生活の安定及び財産の公平分配をはかるためです。」
(空欄を補充してください)
(相続人である息子さんは、)遺留分権利者であり、1031条に基づく(①7文字)権を有する。かかる請求権は、形成権であるので、被相続人の財産の(②5文字以内)について遺言による権利変動を失効させることができる(からです。)
(解答例)
①遺留分減殺請求
②2分の1
(採点基準)
・遺留分減殺請求のみ10点。
・二分の一、2分の1、半分のみ10点。